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とうとう調査に関する連載も今回が最後。

そこで最終回では泣く子も黙る「会計検査院」の調査をご紹介します。



 会計検査院ってなに?


会計検査院と聞いても、皆さんはあまりピンとこないことでしょう。

会計検査院とは、国や県、市町村、特殊法人などの会計を常時検査し、会計経理が正しく行われるように監督する機関です。

簡単に言えば、「役所を調査する役所」ということです。

しかもその調査で不正などが発見されれば、ペナルティが課されます。

ですから、県や市町村、特殊法人から見ると非常に怖い存在なのです。

私も仕事柄、よく県庁の職員や特殊法人の職員と話をしますが、会計検査院の調査が入るときは、非常にピリピリ、ドキドキしています。

しかも調査期間が1週間程度ありますから。




 会計検査院の仕事とは?


会計検査院は不適切な経理を発見したときは、単にこれを指摘するだけではなく、その原因を究明してその是正改善を促すという積極的な機能を果たします。

このために、会計検査院には、

@不適切な会計経理について是正、改善の処置を要求する権限

A法令、制度、行政に関して意見を表示し、又は改善の処置を要求する権限

が与えられています。




 会計検査院と会社との関係は?


でも、会計検査院の調査と、民間の会社とどう関係があるのでしょうか?

役所を調査するところなんだから、民間企業は関係ないだろうと思う方も多いでしょう。

ところが、実際は多いに関係あるのです。

先程解説しましたが、会計検査院は「単にこれを指摘するだけではなく、その原因を究明してその是正改善を促す」のです。

ポイントは「原因を究明して、その是正改善を促す」というところです。

例えば、助成金を支給している特殊法人(高年齢者雇用開発協会や雇用能力開発機構など)に会計検査院の調査が入るとどうなると思いますか?

会計検査院は助成金などが不正に支給されていないかどうか調査をします。

その中で不審な点があれば、特殊法人に指摘を行い、その矛先が助成金をもらっている民間企業にまで向けられてしまうのです。




 社会保険事務所にも会計検査院の調査が入るの?


会計検査院の調査は社会保険事務所や公共職業安定所にも及びます。

特に近年では年金財政などの悪化により、社会保険事務所が狙われています。

したがって、社会保険未加入の会社などには、社会保険事務所単独の調査だけでなく、会計検査院が関係してくる場合もあります。

社会保険事務所が社会保険未加入の会社を調査した場合、過去にまで遡って保険料を徴収することはあまりありませんが、会計検査院が関係すると、容赦なく過去2年分まで遡って徴収される場合がほとんどです。

その際は、会社側の言い分はほとんどと言っていい程、聞いてもらえないと思って下さい。

会計検査院の姿勢は非常に厳しく、血も涙もないという感じです。

また、1人の検査員に5名から10名程度の補助が付きますので、非常に細かい部分までチェックしてきます。

これまで様々な調査機関をご紹介してきましたが、この会計検査院というところが一番強敵といっても過言ではないでしょう。




 会社としては何をするべきか?


このような会計検査院の調査については事前対策が非常に大きなポイントになります。

事後対策はあくまでも気休め程度と考えていただいていいでしょう。

そうなると会社としては以下のような対策が必要です。


その1  事前対策として

できる限り、このような調査対応経験を豊富に持つ外部の専門化に依頼することです。

ほとんどの会社では税理士や会計士を顧問としているでしょうから、そのような専門家に相談して、帳簿関係をきれいに整備しておきます。

助成金や社会保険関係であれば、社会保険労務士に対応をお願いするべきでしょう。

どうしても自社で調査対応をしたいというのであれば、帳簿書類をできるだけ整備するべきです。

会計帳簿(現金出納帳、総勘定元帳など)はもちろんのこと、助成金などであれば賃金台帳やタイムカード(出勤簿)、売上、経費の支出がきちんとわかるように書類を用意しておく必要があります。

もしそのような書類が存在しないのであれば、今からでも準備するべきでしょう。


その2  事後対策として

会計検査院の調査で指摘された部分は絶対に改善が必要です。

したがって、原則としては覚悟を決めていいなりになるしかありません。

ただし、素直にしていればいいというものでもなく、現状を正直に話すという行為は絶対に必要です。

社会保険未加入などにおいても、保険料が払えないのであれば、その現状をハッキリと伝えるべきです。

しかも色々な証拠を武器に説明する必要があります。

例えば決算書などを提示して、売上や利益、借入金などから説明するのもいいでしょう。

会計検査院は理論と法律で物事を言ってきますので、それに対抗するには、こちらもそれなりの根拠を明示する必要があるのです。

あとは、会計検査院の調査が入らないことを祈るだけです。

なお、余談になりますが、ふと疑問として、会計検査院の会計は誰が検査するのだろう…?

現在調査中ですが、もしご存知の方がいらっしゃいましたら、ぜひ教えて下さい!



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